@ スペイン風邪(新型インフルエンザ)は、1918年(〜1920年)に猛威をふるいました。第2派、第3派にも見舞われました。伝染力はやや強い程度でしたが毒性が高く(重症化率・死亡率が高い)て、当時の世界人口20億人のうち4千5百万人もの命を奪いました。日本は、当時の人口 2,400万人のうち約38万人が亡くなりました。第一次世界大戦(1914年7月28日〜1918年11月11日)では元気な軍人がバタバタ倒れて、これも終戦の大きな原因とされています。
A 当時は電子顕微鏡もなく、スペイン風邪を引き起こすウイルスは目で見ることが出来ず、科学者も医者も大混乱。終息が見通せなかったようです。しかし、3年間かかってやっと「終息」(患者がいなくなる)しました。終息した理由は未だに分かっていません。多くの人が感染し、抗体(身体からウイルスを取り除く働きのある物質)を身に着け、スペイン風邪にかかりにくくなった(ウイルスとの共生)とされています。
B 今回の新型コロナウイルスも、完全に退治することは不可能です。ウイルスと共生を目指すしかありません。感染爆発(一度に大勢の人が感染する)を起こして病院崩壊を起こさないよう留意しながら、ゆるやかに日本中にウイルスが広がっていく必要があります。なお、日本人は理由が未だに分かっていませんが、欧米と比べて桁違いに感染者が少なく、致死率も低く収まっています。結核の予防注射「BCG」が、ワクチンの働きをしているという「説」(調査中)もあります。